川村元気『百花』

百花

小説にはいろいろな人が登場する。

母、妻、職場の同僚、上司、介護施設の人、母の恋人

この小説では主な登場人物がそれらの人々。

それぞれの人が独立して生きていて、それぞれの人生が交差したり、しなかったり。

母と息子。二人だけの長い年月は二人だけの世界を作り上げてた。

乾いた関係に見えるけど、実は濃厚な母と子の二人の世界。

その関係だけで世界が完結してるように見えた。

新しい人生をスタートさせるためには、母の死は必須だったのかな。