映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』
職場の同僚に恥ずかしがり屋さんがいて、「人前に出たくない」と言うので私が人前に出る仕事をすることが多くなりました。発表したり、講座を受け持ったり。仕事で人前に出て何か話すためには準備が必要だし、話し終わってからも、あれで本当によかったのかな?と反省したり、猛烈に後悔したり、一旦引き受けるとその前も後も結構大変です。でも、「そういうのは苦手」と言う人に無理にやってもらうより、私がやった方がいいのかなぁと思って引き受けています。
映画に出てくる志乃ちゃんは、吃音があって、人前で名前が言えない女子高校生。でも実はきれいな声で歌を歌うことができます。志乃ちゃんの同級生の加代ちゃんはミュージシャンを目指してギターを練習しているけど音痴。そんな二人が二人の長所を組み合わせてギターと歌のデゥオを結成。文化祭のステージに立つという目標に向かって努力を続けます。
順調に人前で歌う経験を積んでいく二人に同級生の男子菊地がからむようになって二人の関係が崩れてゆきます。
三人がぶつかってバラバラになった結果、それぞれの問題にそれぞれの方法で決着をつけていくという結末。
〇苦しいことは、逃げずに乗り越えていかないとだめなんだなぁ
〇若いからこそ、お互いにぶつかることができるんだなぁ
〇優しく接するだけでは人は変われないから厳しい言葉も時には必要
〇志乃ちゃんにとっては、加代ちゃんが太陽で菊地が北風だったんだね
映画を見終わって、そんな感想をもちました。
大人になったら、厳しいことを言ってくれる人は周りにいなくなるから、自分で殻を破って生きていかないといけないのよね。
人は人との関わりの中でしか変われないのかな。
恥ずかしがり屋さんに「やってみたら」が言えない私は、その人の変わる機会を奪っているのかもしれません。