スーホの日記

これからの人生のために!

デパートのお客様招待会

ホテルで年に何回か開催されるデパートのお客様招待会に行きました。

入場券を入り口で渡すとポーチみたいな、小物入れみたいな、チャックのついた頒布品を渡された。受け取って、何に使える? 一瞬考えてすぐにかばんにしまう。3時過ぎでの入場なので食料品売り場には、完売の張り紙も。そういえば、エスカレーターの近くで男性が「ここに看板があるのに、完売になってるのはおかしい」と通りかかったデパートの販売員にくってかかっていた。あの人は何を買いにきたのだろう?

かばん売り場を見て、靴下を見て、傘を見た。傘売り場で折り畳み傘を買おうと思って紺色のにしようか、水色のにしようか真剣に悩んでいたら、「ちょっとごめんなさい」とにっこりと声を掛けられた。通行の邪魔になってたみたいで慌てて一歩前進。柔らかく微笑みかけられてこちらも笑顔で「ごめんなさい」。

結局決められず、傘は後回しにして、帽子売り場に行くと、春に帽子選びで迷った時に付き合ってくれた(?)販売員さんを発見。近づくとヘレンカミンスキーの帽子もセール価格になっていたので手当たり次第にかぶってみた。

その間に何人ものお客さんがその店員さんに声を掛けに来る。

「こんにちは! いいのありますか?」

「いつもありがとうございます。今日は珍しくヘレンカミンスキーのハットもセールになっています」

「お久しぶりです」

「〇〇様、お元気でいらっしゃいましたか」

「うふふ、私ちょっと船旅してて」

「あら、それは素敵ですね」

「素晴らしかったのよ・・・」

という感じで、ほとんどの人は帽子の試着もせず、店員さんと一言二言お話して去っていくの繰り返し。

さっき、傘売り場で微笑みかけてくれたご婦人も店員さんとおしゃべりしてた。まるで、お友達が集うかのような雰囲気。その中で必死に帽子をかぶっては、鏡でチェックを繰り返していた私。その気配に押されてか近くの人に「ヘレンカミンスキーの帽子はいいですよね~」と声を掛けられる。「そうですよね~。セールはありがたいですよね」などといらぬ話をして2万円の帽子を買うと決心。

例の店員さんに飛散防止のひもをつけてもらいながら、いろいろ聞いてみる。

「この帽子はたためますか?」

「長時間でなければこうやって、バックの中に入れても大丈夫ですよ」と実演してもらう。

「保管するときは、ビンか何かに柔らかい布をかぶせてその上に帽子を置くと型崩れしませんよ」

と教えてくれたけど、(そのスペースがないんだなーうちには・・・)と思いながら、レジへ。

店員さんは静かに頭を下げて見送ってくれた。

制服だし、華やかな雰囲気の人ではないけれど、こういう人がプロの販売員なのかもしれない。売り場で働くことが好きで、帽子を売りながらお客さんと会話をすることを楽しんでいるように見えた。

老舗百貨店には、こういう人が何人もいるんだろうね、きっと。

50歳を超えた今、こういう人たちともう少し話してみてもいいのかもしれないと思う。今までは、何か売りつけられそうで敬遠してたけど、百貨店には今までの私には見えなかった別のワールドがあるんだなと気付いた!

折りたたみ傘は水色を選択。それにしても折りたたみ傘は買いにくい。開かないと中の構造がわからず、開いてしまうとたたむのが大変。なんとかならないかなぁ。