映画『ニューヨーク公共図書館~エクス・リブリス』
9月に吉祥寺のUPLINK(アップリンク)で映画『ニューヨーク公共図書館』を見てきました。
上映時間3時間25分の長編ドキュメンタリー映画。間に10分間の休憩時間があります。
監督はフレデリック・ワイズマン。
ちょうどお昼を挟んでの上映だったので、近くのコンビニでおにぎりを購入して映画館に向かいました。ところが、館内の飲食はUPLINKのカフェで購入したものしかできないとはり紙がしてあり、結局、コンビニおにぎりは食べられませんでした。
10分間の休憩時間にトイレに行き、カフェ売店でホットドックセットを買い、座席でランチしました。ホットドックとコーヒーは座席の肘掛けに取り付けられるトレーにのせて渡されるので便利。
それでも、短い休憩時間内に熱いホットドックを食べきることはできず、かといって、静まりかえる上映中に前後にも隣にも人が座っている中でもぐもぐとホットドックを食べる勇気もなく、半分以上は箱にしまって持ち帰ることになりました。
映画の前半、すぐに切り替わる画面に慣れず、所々睡魔に襲われていたのですが、コーヒーの力にも助けられて後半は集中して観ることができ、あっという間の3時間25分。コーヒーを買ってよかった!
ぼんやり観ていた私が言うのもおかしいですが、いい映画でした。
・会議では人の話に耳を傾ける。否定はしない
・忌憚のない話をする、だけどムダ話はしない
・ホームレスも図書館の利用者の一人と考える
・ホームレスに対する苦情についても真剣に議論する
・図書館内で常時行われる多様な催し
・開かれた場所としての図書館の姿
・紙の本もデジタルも受け入れる
・図書館に関わるたくさんの人とさまざまな仕事
いろんなことををれぞれが真剣に考えて、みんなで話し合って、熟慮してゆっくり進んでいく様子を見て、「図書館は民主主義の柱」と呼ばれるにふさわしい場所だと実感しました。
ニューヨーク公共図書館で働きたい!と思ったし、何度も登場するこの図書館の幹部の方々の会議に参加したい!と強く思いました。
英語ができないのでそれは難しいのですが、たとえば自分の働いている職場や住んでいる地域、夫と暮らすこの家や家族間で、ニューヨーク公共図書館で行われているのと同じようなことは、できるのかもしれないって思いました。
・相手の話に耳を傾けて、私もていねいにそれに答える
・誰の意見だから、と区別することなく、常識にとらわれずに一つの一つのできごと
を受け止める
・積極的に地域のイベントに参加したり、お手伝いしてみる
・暮らしに技術革新を取り入れる
・いろいろな人と交流する
誰もがどこでもできる民主主義的な態度を、関わっている全ての人が自然と行っているのがニューヨーク公共図書館の姿。私の身の回りはそんな場所ではない、と思えてしまうところが寂しかった。でもそれは私の責任。
観るだけでちょっと疲れて、見終わってからも考えさせられて、翌日再度映画館に行ってパンフレット(800円)を購入してきて、と映画を観る時間にとどまらない影響を及ぼす映画でした。
パンフレットで紹介されていた映画の公開記念のパネルディスカッションもお勧めです
関連書籍も読んでみたいな。