スーホの日記

これからの人生のために!

ピーターパン・シンドローム

勤務先で嫌なことがあると、上司や同僚の悪い点や間違っている点を指摘して、自分がいかに孤独な戦いをしているかを語る夫の話を長い間聞いてきた気がします。時には、ダメ出しもするけどたいていは

へぇー

ふーん

たいへんだね

がんばってるね

がんばってみよう

と応じてきました。

 

何とかやりくりしている家計についても、

「もう少しお金なんとかならない?」

と聞くと

「俺がこんなに働いていて、賭け事もしないし、飲んで遅くなることもないし、これ以上どうすりゃいいんだ!」

と怒り始めるので、建設的な話し合いができず、いろいろ工面して帳尻を合わせてきたのは私という思いもあります。

  

子ども達がこの家を離れたので、そろそろお母さんという役割は卒業して、自分のこれからを考え初めているのだけど、夫と一緒の老後が見えません。

 

今住んでいる家が好きだし、周りの環境もよく、私がいつの間にか築いてきたいろいろな関係があるこの場所を愛しているとはっきり言えるのだけど、夫のことについては、考えたくないというのが正直な気持ち。考えると悪い所が目についてイライラしてしまうから。

 

 私はピーター・パン人間の両親からもう一つ学んだ。あまり愉快なことではないが、それが本当なのもまた確かである。実は夫婦が不仲なとき、不調の口火を切るのは、いつも妻なのだ。(P.236)

 

 ママは、パパを感情が足りないといって批判し、パパは、ママをあまりにもヒステリックだといって非難する。だが、二人とも問題を自分一人だけで完結する力を欠いているのだ。(P.237)

 

ピーター・パン・シンドローム―なぜ、彼らは大人になれないのか

ピーター・パン・シンドローム―なぜ、彼らは大人になれないのか

 

 私たち夫婦のけんかもここに書かれている通りの展開。

だから、夫はピーター・パンで私はウェンディ。私の中のウェンディが夫に合わせているうちに、私は心の中に恨みを蓄積していたのかもしれません。だから変に絡んじゃう。

 

結婚していてもなお孤独―LTL症候群の女たち

結婚していてもなお孤独―LTL症候群の女たち

 

 恨みの感情に例外なく伴うのが悲観です。つまり、人の行為を誤りとして責めることです。LTL(Living Together Loneliness)の女性は、自分を苦しませている夫を責めることによって恨みの感情を和らげようとします。(P.118)

 

恨みは膨大な精神力を消耗し、心身にいかなる活力ももたらしません。恨みは奪うだけで、なにも与えはしないのです。唯一の持続的効果は、その人をゆっくりと食い尽くすことです。(P.118)

 

 自分にも問題があって、夫に依存してウェンディの役割に安住していたのかも。そもそも、夫を責めても報われたことはありません。

 

考えてみると私の両親もピーターパンとウェンディの組み合わせ。自分の言うことが絶対に正しいと信じている説教好きな父と父に付き従ってきた母。そんな二人の関係を見て育ったから、私も自然と夫婦の間ではウェンディの役割を担ってしまったのかもしれません。

 

このままじゃいかん!!

令和の誓い  「ウェンディをやめてティンカー・ベルになる」

 

ウェンディ・ジレンマ―

ウェンディ・ジレンマ―"愛の罠"から抜け出すために

 

 

 『ピーターパン・シンドローム』からのメッセージ

 私はピーターパン人間と、なんとかうまくやろうとしている妻や恋人達に助言する場合、まず彼女たち自身の悪い習慣に注目する。彼女たちは、ピーターを助ける前に、まずは自分の考えを整理し、きちんと片づいた自分自身のための、“心の住み家”を手に入れることが先決だ。

 もちろん、いまの愛情関係を中断しないまま、ティンカー・ベルになるチャンスもないわけではない。私がすでに指摘したように、ティンカーもウェンディも、彼のパーソナリティにたくさんの魅力的な面があるからこそ、彼に惹かれているのだ。彼の悪い面をなんとかしなければならないからといって、よい面までも見捨ててしまう必要はない。

 しかし、その前に、まず一言忠告したい。ティンカーになるためには、あなた自身も、それから二人の愛情関係も、これから大変なストレスに耐えなければならないということだ。もしピーター・パン人間が、あなたの救いの手すらはねつけるようなら、むしろ頃合いを見計らって最終的に彼を見捨て、二人の愛情関係を終わりにしたほうがいい。あなたには彼を変えることなどとても無理だ。いくら助けを与えても、それは無駄なことだ。(P.272)

 

 もし、あなたが彼の母親役を止めてティンカー・ベルになろうと決心するなら、たとえその途中で彼を失うことがあっても、それはあなたの人生に結局プラスになるわけだから、断固たる覚悟で臨んでもらいたい。一方、もしあなたが彼を助けるためにだけ自分を変えようというのなら、それではいままであなたがやってきたことと、あまり変わりばえしない。あなたは相変わらず彼を幸せにするために犠牲になり、彼が望むような母親役を果たそうとしているにすぎない。(P.273)