スーホの日記

これからの人生のために!

自立とは

仕事柄、苦情を言われることがあります。お客様相手なので、 「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」 「お気持ちはよくわかります」 という言葉をつい口にしちゃうけど、言った後で本当にそうかな? と感じることもあります。 小さなミスを叩かれたり、過大な要求をしたり、お客様もいろいろだから。 何もかもがお店や相手や行政のせいにしてしまうと、苦情を言ってるあなた自身に後からしっぺ返しが訪れるのでは? と心配になる時もあります。 『自己責任』 という言葉をこちらから発することはできないけれど、これからの日本社会で生きていくには、どうしても『自己責任』の感覚が不可欠。面と向かって「自己責任ですよ」とは誰も言ってはくれないので、注意が必要。 その点、イギリス人は自立しているというのが井形慶子さんの本に書いてありました。
「自己責任」が根幹にあるイギリスでは自分で自分の人生を引き受ける (『なぜイギリス人は貯金500万円で幸せに暮らせるのか』P.61)
イギリス人は今日を生き、日本人はリタイア後を思いあぐねる (P.4)
自立してイキイキと暮らすイギリス人。 だけど、その一方で日本と違った面もこの本では報告されていて
英国で一番良い老後は、やたらと貯金を持っていないことが前提。所持金が200万円以下になっても国から生活保護を受けて生活できるからだそうです。 「生活の苦しいイギリス人の大半は、老後になるとためらいなく自分から生活保護を申請します。家や車を持っていても問題なく、市民税などの支払いも免除されます。家族がいなくて、全部自分の持ち金を使ってしまった人でも生活保護を受け、いよいよとなれば無料で老人ホームに入ることもできるのです」(P.89)
自立しているイギリス人は、最終的にはためらいなく国に頼ることができる。 浜矩子さんが「イギリスには大英帝国時代に蓄積した富がある」と言っていました。その富がイギリス人を今でも支えているのかな。日本が高度成長期に蓄えた富は、どうなっているのか気になるところ。思ったほどの蓄えがなかったから、日本は今財政難に陥っているのかな。日本では国に頼ることが難しいとみんなが思っているから、リタイア後のためにコツコツと貯金したり、嫌だなぁと思う仕事にもしがみつかなきゃならなかったりする訳で・・・ 金銭的自立と精神的自立を兼ね備えることが理想だけど、自立の姿というのはその国の社会基盤や歴史的背景も関わってくる意外と難しい問題なんだなって理解しました。