スーホの日記

これからの人生のために!

イングリッシュガーデンと花園神社界隈

12月23日(2016年)のNHKBSプレミアムで放映された2本の番組がよかった。 『べっぴんさん』 からの流れでなんとなく見はじめて、結局、午前中いっぱいテレビを見ながら過ごしてしまいました。 1本目は 『新日本風土記 新宿 花園神社界隈』 新宿の歌舞伎町近くにある花園神社は、芸能の神様も祀っていて唐十郎さんの赤テント芝居が行われていたことでも有名。今も別の劇団の公演が定期的に行われているそうです。赤テントの設置も当初は氏子の方々から反対の声があったそうですが、芸術活動に理解を示した宮司さんのおかげで続けることができたようです。これからも芸術や文化をいろいろな形で支援する神社で在り続けてほしいです。 また、この近くにはゴールデン街という有名な飲み屋街があり、文壇の方が集うバ-等が軒を連ね、文化人をはじめ様々な人がこの街を訪れているそうです。番組で紹介されたママさんやこの街で育った人の話は、過ぎ去ってしまった昭和という時代を思い起こさせてくれます。戦後復興、学生運動、バブルに地上げ、昭和はいろいろありました。花園神社界隈はそんな時代と共に歩んできた場所です。 とにかくこの町が好き!なことが番組に登場するみなさんのコメントから伝わってきます。住んでいる町を愛するっていいなって思いました。東京の中心ということもあるかもしれませんが、いろいろな人が普通に同居できる包容力のある大人の町だからこそ、人を惹きつけるのかな。べったりと寄りかかるわけでなく、かといって非協力的なわけでもなく、人と人の距離の取り方が絶妙。こういう付き合い方って江戸の伝統なんだろうか。だとしたら、やっぱり江戸に住みたいと思いました。 もう1本は 『プレミアムカフェ選 イギリスガーデン王国の暑い夏』  2010年に放映された番組の再放送です。 "イエローブック" ってご存知ですか。個人宅の庭が紹介されているイギリスのNPOが出している本です。この本に掲載されるにはボランティアによる審査があり、それにパスすると自宅の庭を指定日に一般の人に公開できるのです。紹介された庭は大小さまざま。小さな庭も広い庭もそれぞれ個性的でかつ奥が深い。手入れが行き届き、庭に対する半端ない愛が感じられる特別な庭だけが、この本への掲載を許されるようです。審査員も自宅の庭を公開しているガーデナーですが、審査基準はよくわからないけどなんだか厳しい。訪れた庭で、今回は公開が見送られたガーデナーには 「全部見渡せちゃダメ」 とか 「この庭はまだ若い」 とアドバイスをして今後の奮起を促していました。園芸好きの人にとっては、この "イエローブック" に掲載され、自分の庭を公開することがステータスのようで、審査を受ける側も審査する方も気合が入っていて驚きます。庭を作るのは片手間ではできないようで、引退したご夫婦やガーデニング関係の仕事をしている人が紹介されていました。フリーで庭の設計をする若い男性も登場し、イギリスの園芸関係の市場規模の大きさを感じました。 庭紹介の合間にイングリッシュガーデンの歴史が説明がありました。それによると産業革命の際に燃料として樹木が伐採され、自然が失われたのを機に世界中から珍しい植物や樹木を運びこんだことがイギリスをガーデン王国にしたようです。キュー植物園やプラントハンターの話など知らなかったことがいっぱいでした。 日本の庭は、お寺や藩のお屋敷で作られたものが多いという印象ですが、イングリッシュガーデンはそれとは違う発達の仕方をしてきたのでしょうか。興味あるところです。 テレビは、日常や本からは伝わらないものを気軽に見聞きすることができて有難いです。 でも、テレビは時間泥棒の側面もあります。年末年始を自宅で過ごすとテレビがつけっぱなしに・・・ リンダ・グラットン著 『ワーク・シフト』 にこんな記述も
2009年、先進国の国民は平均して週20時間テレビを見ていた。テレビを見ることが一種の 「副業」 と化しているのだ。(P.126)
テレビの視聴時間が増えて、地域の人たちと一緒にボウリングを楽しむような社交活動の時間が減り、仕事の世界で味わう孤独感をますます強める結果になっている。(P.126)
長寿社会を迎え、引退は死語⁉ となり、元気なうちはいつまでも働かないとハッピーな年寄りになれない時代を生きていくには、人的ネットワークが欠かせない。だから、長時間テレビを見たり、一人でゲームなどしないで、友達や知人ととつながっていこうというのが、本書のいくつかある提言の一つ。 未来を選択するために、今、自分の行動を選ばないといけないということ。見る番組も選択しなきゃいけない時代ということかな。 イギリスのガーデニングについては、こちらが詳しいです。