吉本ばなな『嵐の前の静けさ』
ばななさんのエッセイを読んでいると、ばななさんの気持ちがビシビシこちらに伝わってきて、いつも少しだけたじろいでしまう。ものすごく濃いものを文章にして表現しているように思うから。
きっと、全身で世の中を感じているんだろうな。
気付き方も伝え方も全身全霊でという感じなので、本人は疲れるだろうと心配になるけど、私に伝わってくるメッセージが温かいので、このまま、こんな風にずーっといてくれて、ずーっと伝え続けてくれたらいいなぁとも思う。
作家って常に全力で愛を伝える存在じゃないとダメなんだろうか?
人に生命力を与えるものを描きたい (P.246)
って書いてあって、なるほどなぁって思った。
生命力、受け取っていると思います。
全身で受けて、全身で出す。
その営みが作家というもののベースなら、作家になる修行は、まずは全身で受け止めることからかな。自分に愛がないと長い間続けられない仕事だと思います。
ありがとう、ばななさん。
私はまだまだだな。